土地だけ売却した時にどれくらい所得税、住民税がかかるかご存知ですか

2018年も残り少なくなってきましたが、あなたの今年はどんな年でしたか。

今年の不動産市場は、注文住宅の土地需要が増えた影響で、札幌市内の土地価格も高くなりました。

中央区や地下鉄駅周辺はもちろんですが、割と近郊の土地も値上がりした1年でした。

最近は、自分の子供が札幌に戻ってきた場合を考えて購入した土地や親から相続した土地を売却する方が増えています。

土地価格高騰も売却原因の一因ですが、他の要因として土地を現金にして余生を優雅に暮らす、土地は相続の際に分けられないので現金にしておくなどが考えられます。

どちらにしても土地を売却するなら、消費税が上がる来年の春が狙い目だと思いますが、やはり税金が心配だと思います。

そこで今回は、土地を売却した場合どれくらい税金がかかるかご説明します。

譲渡所得ってどんな所得?

土地や建物を売却して利益が生じると、所得税と住民税がかかってきます。

この課税対象となる利益が譲渡所得(金額)になります。

最初にこの譲渡所得(金額)の計算方法をご説明します。

譲渡所得金額は、譲渡して得た収入金額(譲渡価格)から不動産を取得した時の価格や取得に要した費用(取得費)取得するのにかかった費用(譲渡費用)を差引いて計算します。

この譲渡所得金額からさらに特別控除がある場合は、特別控除を差し引くことができます。

この取得費と譲渡費用、特別控除の3つを差し引いた金額が課税譲渡所得金額になります。

計算式にすると、

譲渡価格-取得費-譲渡費用-特別控除=課税譲渡所得金額

になります。

不動産を取得する

【取得費とは】

不動産を取得するために要した取得費とは、どんなものが対象になるのでしょうか。

  1. 売却した土地、建物の購入価格(建物は減価償却後の金額)
  2. 購入時の仲介手数料
  3. 購入時の立ち退き料
  4. 売買契約書の印紙代
  5. 登録免許税や登録手数料
  6. 建物解体費用

古い時代の取引で売買契約書が紛失しているなどして取得費が不明の場合は、譲渡価格の5%として計算することができます。

打合せ

【譲渡費用とは】

不動産を譲渡するために要した譲渡費用はどんなものが対象になるのでしょうか。

  1. 売却時の仲介手数料
  2. 測量費用
  3. 売却時の立ち退き料
  4. 売買契約書の印紙代
  5. 建物解体費用

特別控除には、代表的なものとしてマイホームを売却した場合の居住用財産の3000万円の特別控除があります。

それでは具体的に計算してみましょう。

計算しやすくするため消費税は除きます。

A氏が10年前に2,000万円で購入した土地を4,000万円で売却した場合。

取得費を2,070万円、譲渡費用を150万円とします。

今回は土地だけの売却のため特別控除はありません。

4,000万円-2,070万円(取得費)―150万円(譲渡費用)=1,780万円(譲渡所得金額)

空地

保有期間5年を境に税率が変わる

譲渡所得金額が確定したら、税額の計算方法に移ります。

売却した土地、建物の所有期間が5年超か5年以下かで税率が変わります。

ここでの所有期間5年間は、購入した日から売却した日までの期間でありません。

たとえば平成25年5月5日に購入した土地は、平成30年5月6日に譲渡しても所有期間が5年間にはなりません。

なぜなら譲渡した日の属する年の1月1日現在で判定するからです。

このため平成31年中に譲渡しないと5年間の所有期間と認められません。

ここは特に注意が必要ですので忘れないでくださいね。
また、相続や贈与で取得した場合は、取得時期が引き継がれます。

例えばお父様が10年前に購入した土地は、今年相続しても10年前の購入時期が引継がれて5年超の所有期間になります。

元日

長期、短期譲渡所得の税金計算

譲渡した土地、建物の所有期間が5年を超える場合の課税譲渡所得が長期譲渡所得、5年以下の場合は短期譲渡所得に区分されます。

【長期譲渡所得の税金】

課税長期譲渡所得の税金は一律20%(所得税15%、住民税5%)の税率を乗じて計算されることになります。

課税長期譲渡所得金額×20%(所得税15%、住民税5%)=所得税と住民税

なお平成25年より復興特別所得税として、所得税額の2.1%が別途かかってきます。

先ほどのA氏の場合で計算してみましょう。

所得税額:1,850万円(課税譲渡所得)×15%(所得税)=2,775,000円

復興譲渡所得税額:2,775,000円×2.1%(復興特別所得税)=58,275円

合計は2,775,000円+58,275円=2,833,200円(100円未満切捨て)

住民税額:1,850万円×5%=925,000円

所得税+復興特別所得税+住民税=3,758,200円(長期譲渡所得の税金合計)

鉛筆と電卓

【短期譲渡所得の税金】

短期譲渡所得にかかる税金は、課税短期譲渡所得金額に39%(所得税30%、住民税9%)の税率を乗じて計算されることになります。

課税短期譲渡所得金額×39%(所得税30%、住民税9%)=所得税と住民税

なお平成25年より復興特別所得税として、所得税額の2.1%が別途かかってきます。

先ほどのA氏の場合で計算してみましょう。

所得税額:1,780万円(課税譲渡所得)×30%(所得税)=5,340,000円

復興譲渡所得税額:5,340,000円×2.1%(復興特別所得税)=112,140円

合計は5,340,000円+112,140円=5,452,100円(100円未満切捨て)

住民税額:1,780万円×9%=1,602,000円

所得税+復興特別所得税+住民税=7,054,100円(短期期譲渡所得の税金合計)

長期譲渡所得の税金(3,758,200円)と比較すると約330万円の差があります。

不動産を売却する場合は、売却価格と同時に、所有期間が5年を超えているかどうか見極めて売却時期を判断するのが賢明と言えるでしょう。

なお長期、短期譲渡所得がある場合には、確定申告が必要です。

翌年の3月15日までに所轄の税務署に申告する必要がありますのでお忘れなく。

確定申告

まとめ

  • 不動産売却で利益が出ると所得税と住民税がかかる
  • 不動産の取得費が不明の場合は5%で計算される
  • 不動産の所有期間5年を境に税率が大きく変わる
  • 相続や贈与で取得した不動産は取得時期が引継がれる
  • 譲渡所得のある場合は、確定申告が必要です

今回も最後までお付合いいただきありがとうございます。

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